【うつ状態のココロ】モラルのない上司への不信感

それから、黙々と仕事をする日が続いていた。
不満はあったけど、反抗しても無意味に思えた。


主な登場人物(※名前は仮です)
契約周りを全て任せている男性…篠田さん
上司になった経験の浅い男性…田中さん


私たちは、裁量労働制という働き方で、
8時間分の仕事を3時間で終わらせれば早退しても構わないし、遅刻しても振られている仕事に影響が無ければ、怒られることはない…。その人の仕事量に寄って合わせる事ができるという形の働き方である。

しかし、それは働き方を選べるというわけではない。
実際にはコアタイムという誰もが出社して仕事をしている時間帯には、きちんと出社すべきだと、モラルがある人は言わなくても分かる。

しかし、私が入社した会社は、どうもそのモラルがずれていた。コアタイムになっても出社しなかったり、昼休憩でもなく2hほど連絡なく席を外す人もいる。

前の日に夜中までの飲み会をした時は、当然のように遅刻し、酒臭さを漂わせながら、飲み会の話を悪びれたこともなく話すという、モラルの欠片もない職場だった。
本社が東京ということもあり、見えない職場だからこそ、そのようなだらしのない体制だったんだと思う。


篠田さんも田中さんもそうだった。
特に田中さんはいつも誰よりも遅く出社して、一緒に働いているメンバーには連絡はしないことが多い。仲良しのメンバーだけに連 LINEで連絡しても、仕事上関わるメンバーには何もこない。

上司となり仕事を貰う身となったので、さすがにそれは困ると伝えた。すると遅くても11:00すぎには出社するようになっていた。

ある日、田中さんが13:00になっても出勤しない。

チャットルームにどうしたのか?と書き込むと、篠田さんが彼の変わりに返信した。

篠田さん「彼は出張です。何か問題でもありましたか?」


私は、驚いた。なにも連絡が来ていない。

「特に問題はありませんが…何も連絡をもらってなかったので」と伝える。


連絡するようにしましょう、とそんな答えが返ってくるかと思いきや、



篠田さんは驚きの返答をする。

篠田さん「出張だから、13:00には着くでしょう。裁量労働制ですから、出社時間は特にきまりはありません。こっちに出勤するのも、向こうに出勤するのも同じです。僕は必要ないと思います。」

ありえない。

その後も、連絡が欲しい旨を負けじと伝えたが、
「必要ないと思います。裁量労働ですから。連絡が欲しいのも個人の意見ですよね。」


裁量労働制だとしても、勤怠の連絡は、仕事をしているメンバーに連絡するのはごくごく当たり前のことである。


裁量労働制=勤怠は自由

という考えは間違っている。


しかし、認めない。個人の意見ですよねと、突っぱねる。

彼は論破して、負けを認めさせたいだけなのだ。いつもそうだった。
話や意見を聞かない、受け入れる気もない。

そして一番は、

篠田さんは、田中さんを庇っているのだ。明らかに。

自分も勤怠が不安定だからだ。

なにより、篠田さんは田中さんと飲み仲間なのだ。


私は、この時から、篠田さんにも、田中さんにも強い嫌悪感と不信感がさらにさらに強くなった。